昨日は、リンダ・ブラッドフォード・ラシュキから学んだ
「失敗したトレードで稼ごうとするな。単に、反対売買をするのに最良の場所を探せ」
というお話しをしたんだけど、
今日はその逆パターンのお話しをしようと思う。
今日の僕のトレードは、システム上、最もパフォーマンスの低い利確になってしまった。
今日のトレードは+265,000円となってしまったんだけど、実は僕の想定利確ポイントは最低でも更に+115,000円上の+380,000円だった。
因みに最大の予想は僕の利確ポイントから+400,000円上の+665,000円の可能性もあると予想していたわけだから、それをたったの26万円くらいで利確をされるというのは、本音ではやはり悔しいものだ。
しかし、僕はシステムトレードをしているので、売りたくなくても(利確したくなくても)利確されてしまったというわけだ。
多くの人はチャンスを失うよりも、持っていたものを失うことの方が痛みを感じやすい
その気持ちは僕もよく解る。だけど僕は常に合理的な考え方をするようになってから、100万円稼ぐチャンスを逃すことも100万円の損失を出すことも同じ痛みを感じるようになった。
もっと極端な例をいうと、特にサラリーマンに多く見られる傾向は10万円得られるチャンスを逃すことよりも今持っている1万円を失うことの方が痛みを感じる人がめちゃくちゃ多いということだ。
そして彼らは、たった1万円を必死で守って10万円を得られるチャンスを逃した言い訳を必死で考える。
つまり、そういう思考では合理的な考え方で行動しているわけではなく、自分に都合の良い行動、心地よい生き方しかできないわけだから、資本主義の社会でお金が稼げなくて当たり前だ。
特に株式投資やFX(外国為替証拠金取引)なんかは、いかに合理的にポジションを取って、いかに合理的に利確やロスカットを入れるか、その繰り返しで利益を積み上げていくものだ。
その理論が解らない人は、投資はギャンブルだとか危ないものだと、自分から遠ざけてしまってるんだろう。
そういう人はそもそも投資には向いていないタイプの人だから、それはそれで自己防衛本能が働いていて良い。実際、僕らはその非合理的な人たちがいるからトレードの世界で稼ぐことができているわけだ。
しかし、投資の世界で稼ぐ側に回りたいと思ったら、それではダメだ。
これも僕がとても尊敬する投資家ビル・リップシュッツがマーケットの魔術師のインタビューを受けてる中でこぼした言葉なんだろうけど、
「機会を失うことは、間違ったトレードをするくらい良くないね」
と言っている。
因みに、僕は頻繁にマーケットの魔術師のお話しをするんだけど、これはね、もうホント、何回繰り返して読んでるのか解らないくらい読み込んでいるからだ。
それだけではなく、僕はジムでランニングしたり筋トレしたりしている間中、マーケットの魔術師のオーディオブック版をずっと聴いていた。
つまり、僕はマーケットの魔術師をただ読むとか、参考にするとかいうレベルではなく、そこに登場する凄腕トレーダーの感覚や考え方を体の芯にまで浸透させてしまうくらい吸収してやろうと思ったからだ。
要は、顕在意識で学ぶレベルではなく、潜在意識に刷り込んでいく作業まで努力を惜しまなかったわけだ。
その結果、僕はまだ彼らほどの素晴らしい成績は出せていないが、確実に以前の僕がいたレベルからは抜け出せた。
話を元に戻すが、今日のトレードで僕が得たものは約26万円の利益だ。多くの人は十分満足する利益だ。
だが僕は失ったものを知っている。
それは僕の想定していた利確ポイントまでの差額約11万円と、更に想定していた最大利益までの差額分約30万円を稼ぐチャンスだ。つまり僕にとっては、正直、悔しい結果となったわけだ。
しかし、それでも僕はシステム通り売るときは売るし、買う時は買う。そして当然、ロスカットをする場合も一瞬の躊躇もしない。
少し話が矛盾しているように感じるかもしれないが、悔しい結果というのは今日というたった1日の結果の話だ。
例えば、今日だけシステムトレードではなく、僕が裁量でトレードをしていれば得られなかった約11万円の利益は確実に得られていたわけだけど、それはとても大きなものを失うことになる。
それは、システムトレードというのは、何があってもシステム通りに動かし続けなければ本来のパフォーマンスが発揮できないからだ。
しかし、明日からまたシステムトレードを続ければ良いじゃないかという疑問も持たれるだろうが、
人は一度破った規律は、次からは簡単に破ってしまう生き物だ。
つまり、これから先、恐らく僕は最低でも10年以上はこの世界にいるんだろうけど、その10年間の規律を守ることに比べれば、11万円の利益なんかは大した額ではない。
僕は自分との約束は絶対に破らない。そのくらい強い意志でトレードの世界に身を置いている。
こういう強い精神は、ビル・リップシュッツから学んだ。

リップシュッツ、めちゃカッコイイ!彼のようになりたい!
という、そんな憧れからきたものだ。
とは言っても、そんな簡単に強い精神が鍛えられるわけではないし、そんな修行ばかりするのもまた効率が悪い。
そこで僕は、常に合理的な考え方をするように努力してきた。
その結果、僕は自分がどう思おうが、僕自身が作り上げた僕のシステム通りにトレードする。もし、どうしてもシステムとは違うトレードをしたくなった時は、勝手に裁量でトレードするのではなく、システムに改造を加えることにしている。
そんなに簡単には出来ないけどね、過去のデータのパフォーマンスが悪くなる改造は絶対にしないから。
今日、僕が伝えたかったことは、株式投資で稼ぐ為には合理的な考え方が出来なければならないということだ。
だから1回1回のトレードに一喜一憂することなく、常に合理的なトレードを心掛けるべきだ、例えそれが利確だろうがロスカットだろうがだ。
僕はそうしているし、それを絶対に守る為にルール化してシステムトレードをしている。
大事なことなのでもう一度言うが、合理的な考え方というのは、自分にとって都合の良い考え方や心地よい考え方ではない。
時には、人生を大きく変えてしまうかもしれないという恐怖を感じることもあるだろう、僕はあった。例えそうだとしても、絶対に合理的な方を選ぶべきだ。
むしろそういう時こそ、あなたの常識が間違っている可能性が高いと僕は思う。
何故なら、スチュアート・ウォールトンの言葉を借りれば、
正しいことをするのは難しい
ハッキリ言ってね、僕のブログを読むよりマーケットの魔術師を読んだ方が絶対良いんだ、本当は。それでもキッカケってのが必要だし、そのキッカケにしてもらえれば、僕も嬉しい。