デイトレードで特に議論されがちなポイントと言えば、恐らく、どこでエントリーするかという問題だと思うんだけど、僕にとっては、どこでエントリーするかというのはあまり重要なポイントではない。
もちろん、僕のシステムは買いの勝率が高いゾーン、売りの勝率が高いゾーンというような判定をしているので全く気にしないというわけではないが、ピンポイントでこの株価で!というのは無い。
つまり、大体この辺りなら買い、この辺りなら売りという感じで、エントリーに関してはかなり緩めな考え方だと思う。
何故なら株価は自分の思い通りにはならないからだ。
よく、ここまで下がってきたら買うんだけどなーなんて思っている時に限って、ほんのあと少しのところで買えなかったり、或いは買えたと思ったらそのまま勢いよく下げられたりしたことはないだろうか。

そんな感じで自分の意志ではどうにもならないことには、僕はあまり深くは考えないことにしている。
逆に多くのトレーダーがあまり気にしないようなことを僕はとてもシビアに見ている。
例えばエントリー時間やトレードの回数等、自分でコントロール可能な「何をするべきか」というようなことだ。
それに買ったり売ったりするというのも、自分の判断で決定することが出来る。
これも僕の場合はシステムが判定をしているんだけど、そのシステムは僕の考えを基に作ったものだから僕の判断ともいえる。
つまり、僕が重視するのは株価がどうなるのかを予想するものではなく、その株価に対してどう対応するのかという考え方だ。
これは物凄く大事なことだと僕は思うんだけど、そういった自分で判断できることにはあまり注意を払わずに、自分のポジションに対して有利なようになることを祈って待っているという人が多いと思う。
だからロスカットすべきところでロスカットが出来ず、まだホールドしなくちゃいけないのに小さな利益で利確してしまったりとかだ。
これは意思が強いとか弱いとか以前の問題で、運だけでトレードをしているギャンブルのようなものだ。

僕はよく、デイトレードは力技だという表現をしているんだけど、その理由は、僕は自分でコントロールできることを最大限にコントロールして勝負をしているからだ。
もちろん、狙った銘柄には何の問題もないのにダウ先物時間外取引や為替なんかの影響を受けて自分のポジションとは反対に動かされることもあるんだけど、それでも適切なところで利確をしたりロスカットをしたりと対応をし、エントリー回数を増やすことによって利益を積み上げるというのは運ではなく力だ。
僕にとっては1円、2円安く買うよりも、何回トレードをするかという方がとても大事だ。
実際、1円、2円安く買うことばかりに集中している人に限って、安く利確してしまうだろうし、勝率もかなり悪いはずだ。

なぜそんなことが断言できるのかというと、1円、2円の小さな金額にビビっているからそれよりも大きな利益は絶対に取れないでいるだろうし、上がる株をほんの少しの差で買い逃したりもしているだろうからだ。
これは株式投資の世界の話だけではなく、実際に、
お金を稼げない人は能力が低いからじゃない、度胸が無いからだ。
度胸が無い人というのは、本当に自分でしなくちゃいけないことが出来ないという事だ。
だからデイトレードでも自分でコントロールできることは何もせずに、自分ではどうにもならないことばかりを気にしてる。

デイトレードは前場2時間半、後場2時間半の5時間しかない。それなのにたった1円、2円の押し目を待つ時間というのは、それだけの価値があるのかどうかをもう一度よく考えてみるべきだ。
そうは言っても、買ってもすぐに上がらないかもしれないと言う人もいるかもしれないが、それはそもそもその銘柄を選んだこと自体が間違いだ。
マーク・ミネルヴィニの言葉を借りれば、
これがまさに、僕の考えるデイトレードのセオリーだ。